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エンディングノートの書き方完全ガイド|家族に伝えるべき10項目と保管方法【2026年版】

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エンディングノートとは、万が一の時に備えて、自分の希望や大切な情報を家族に伝えるためのノートです。遺言書のような法的効力はありませんが、医療・介護の希望、葬儀の方法、財産の情報、デジタルアカウントの管理方法など、遺言書ではカバーしきれない幅広い情報を記録できる実用的なツールです。

しかし、いざ書こうとすると「何を書けばいいか分からない」「どこから手をつけていいか分からない」という方が多いのが実情です。本記事では、エンディングノートに書くべき10の項目を具体的に解説し、書き方のコツや保管方法まで詳しくご紹介します。

1. エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートを書く前に、遺言書との違いを正しく理解しておきましょう。

法的効力の有無

遺言書は民法で定められた形式(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)に従って作成すれば法的効力を持ち、財産の分配について拘束力があります。一方、エンディングノートには法的効力がありません。あくまで「希望」や「情報」を伝えるためのものです。そのため、財産の分配については別途遺言書を作成することをお勧めします。

エンディングノートのメリット

法的効力がないからこそ、エンディングノートには自由に何でも書くことができます。形式の制約がなく、いつでも書き直しが可能で、感情や想いも自由に表現できます。また、遺言書では触れられない医療・介護の希望や、デジタル遺品の情報、ペットの世話の依頼なども記載できます。

両方を併用するのがベスト

理想的には、法的に重要な事項(財産分配、相続人の指定等)は遺言書に、それ以外の情報や希望はエンディングノートに記載するという使い分けがベストです。エンディングノートに「遺言書の保管場所」を記載しておくと、遺族が遺言書を見つけやすくなります。

2. 家族に伝えるべき10項目

エンディングノートに記載すべき項目を、優先度の高い順に10項目ご紹介します。すべてを一度に書く必要はありません。書きやすい項目から少しずつ埋めていきましょう。

項目1:医療・延命治療に関する希望

意識がなくなった場合や回復の見込みがない場合の医療について、自分の希望を明確に記載します。延命治療(人工呼吸器、胃ろう、心肺蘇生等)を希望するかどうか、臓器提供の意思、かかりつけ医の情報、服用中の薬、アレルギーの有無などを記載しましょう。この情報は、家族が医療の判断を迫られた時に大きな助けとなります。

項目2:介護に関する希望

介護が必要になった場合の希望を記載します。自宅介護を希望するか施設入所を希望するか、希望する施設の種類や地域、介護費用に充てられる資金の情報、介護を担当してほしい人(または担当してほしくない人)などを書いておきましょう。

項目3:財産の一覧

預貯金(金融機関名・支店名・口座番号)、不動産、有価証券、保険、年金、借入金など、財産の全体像を記載します。通帳や印鑑の保管場所、貸金庫の有無なども重要な情報です。なお、暗証番号やパスワードは別の安全な方法で管理し、エンディングノートには「別紙参照」と記載するのが安全です。

項目4:デジタル資産の情報

スマートフォンのロック解除方法、パソコンのログインパスワード、メールアカウント、SNSアカウント、ネット銀行・証券のログイン情報、サブスクリプションサービスの一覧、暗号資産(仮想通貨)の情報などを記載します。デジタル遺品の整理は年々重要性が増しており、この情報がないと遺族が大変な苦労を強いられます。

項目5:葬儀に関する希望

葬儀の形式(一般葬・家族葬・直葬・自然葬等)、宗教・宗派、戒名の希望、遺影に使ってほしい写真、参列してほしい人のリスト、葬儀社の希望、予算の目安などを記載します。近年は家族葬を希望する方が増えていますが、故人の交友関係が広い場合は、連絡すべき人のリストがあると遺族の負担が大幅に軽減されます。

項目6:お墓・納骨に関する希望

既存のお墓に入るのか、新しくお墓を建てるのか、散骨や樹木葬を希望するのかなど、納骨に関する希望を記載します。菩提寺の情報、墓地の所在地と管理者の連絡先、永代供養の希望なども重要です。

項目7:保険・年金の情報

加入している生命保険、医療保険、損害保険の一覧(保険会社名、証券番号、受取人、保険金額)を記載します。年金の種類と年金番号、企業年金や個人年金の情報も忘れずに記載しましょう。保険証券の保管場所も明記しておくと、遺族が速やかに手続きを進められます。

項目8:親しい人の連絡先

家族、親族、友人、知人、仕事関係者など、万が一の時に連絡してほしい人のリストを作成します。氏名、関係性、連絡先(電話番号・メールアドレス)を記載し、「必ず連絡してほしい人」と「余裕があれば連絡してほしい人」を分けておくと、遺族の判断がしやすくなります。

項目9:ペットの世話

ペットを飼っている場合は、自分に万が一のことがあった時の世話を誰に頼むか、かかりつけの動物病院、食事の内容や量、持病や服用中の薬、性格や注意点などを記載します。事前に引き取り手と話し合っておくことが大切です。

項目10:家族へのメッセージ

最後に、家族一人ひとりへの感謝の気持ちやメッセージを書きましょう。法的な効力はありませんが、遺された家族にとって最も心に残る部分です。「ありがとう」「幸せだった」という言葉は、遺族の悲しみを和らげ、前を向く力を与えてくれます。

3. エンディングノートの選び方

エンディングノートには、市販のもの、自治体が配布しているもの、デジタルアプリなど、様々な種類があります。

市販のエンディングノート

書店や文具店で500円〜2,000円程度で購入できます。項目が整理されており、記入欄に沿って書き進めるだけで必要な情報を網羅できるのがメリットです。コクヨの「もしもの時に役立つノート」や、主婦の友社の「エンディングノート」などが定番商品です。

自治体配布のエンディングノート

多くの自治体が、終活支援の一環としてエンディングノートを無料配布しています。福岡市では市民福祉プラザや各区の社会福祉協議会で入手可能です。地域の相談窓口の情報も掲載されているため、地元の情報が充実しているのが特徴です。

デジタルエンディングノート

スマートフォンのアプリやクラウドサービスを利用したデジタル版のエンディングノートもあります。いつでも更新が容易で、写真や動画も添付できるのがメリットです。ただし、本人が亡くなった後にアクセスできなくなるリスクがあるため、アクセス方法を信頼できる家族に伝えておく必要があります。

4. 書き方のコツと注意点

エンディングノートを書く際のコツと、注意すべきポイントを解説します。

一度に完成させようとしない

エンディングノートは、一度に全項目を埋める必要はありません。書きやすい項目から少しずつ書き始め、時間をかけて完成させましょう。最初は「連絡先リスト」や「財産の一覧」など、事実を記載する項目から始めると取り組みやすいです。

定期的に見直す

エンディングノートは書いて終わりではありません。生活環境の変化(引っ越し、転職、結婚・離婚、口座の変更等)があった時や、年に一度は内容を見直して更新しましょう。日付を記入しておくと、いつ時点の情報かが明確になります。

鉛筆で書く

内容の変更が多い項目は、鉛筆やフリクションペンで書いておくと修正が容易です。ただし、最終的に確定した重要事項はボールペンで清書することをお勧めします。

セキュリティに注意する

エンディングノートには個人情報や財産情報が集約されるため、紛失や盗難には十分注意が必要です。暗証番号やパスワードは直接記載せず、「別紙に記載」として別の場所に保管するか、ヒントだけを記載する方法が安全です。

5. 保管方法と家族への伝え方

せっかく書いたエンディングノートも、家族に見つけてもらえなければ意味がありません。適切な保管方法と、家族への伝え方を解説します。

保管場所の選び方

エンディングノートの保管場所は、「普段は他人の目に触れないが、万が一の時に家族が見つけられる場所」が理想です。自宅の書斎や寝室の引き出し、金庫の中などが一般的です。銀行の貸金庫は安全ですが、本人が亡くなると開けるのに手続きが必要になるため、あまりお勧めしません。

家族に存在を伝える

最も重要なのは、エンディングノートの存在と保管場所を信頼できる家族に伝えておくことです。「書いたけど誰にも言っていない」では、見つけてもらえない可能性があります。配偶者や子どもに「エンディングノートを書いたから、何かあったら○○に入っているから見てね」と伝えておきましょう。

コピーの作成

火災や水害でエンディングノートが失われるリスクに備えて、コピーを作成しておくことも有効です。信頼できる家族に1部預けておく、またはスキャンしてクラウドに保存しておくと安心です。

6. 年代別・エンディングノートの書き方ポイント

エンディングノートは何歳から書いても早すぎることはありません。年代によって重点を置くべき項目が異なります。

50代:情報整理を中心に

50代は、財産の棚卸しとデジタル資産の整理を中心に始めましょう。住宅ローンの残高、保険の見直し、不要なサブスクリプションの解約なども、この機会に行うと良いでしょう。まだ「万が一」を実感しにくい年代ですが、親の介護や看取りを経験する中で、自分自身の準備の必要性を感じる方が多いです。

60代:具体的な希望を明確に

60代になったら、医療・介護の希望や葬儀の形式など、具体的な希望を明確にしていきましょう。退職後の生活設計と合わせて、財産の全体像を正確に把握し、記録しておくことが重要です。

70代以降:定期的な更新と共有

70代以降は、体力や認知機能の変化に合わせて、エンディングノートの内容を定期的に更新することが大切です。特に、かかりつけ医の変更、服用薬の変更、介護サービスの利用状況などは、こまめに更新しましょう。また、家族と一緒にノートの内容を確認する機会を設けると、いざという時にスムーズに対応できます。

7. まとめ

エンディングノートは、自分の希望を家族に伝え、遺された人の負担を軽減するための大切なツールです。法的効力はありませんが、医療・介護の希望、財産情報、デジタル資産、葬儀の希望、家族へのメッセージなど、遺言書ではカバーしきれない幅広い情報を記録できます。

書き始めるのに「早すぎる」ということはありません。元気なうちに、書きやすい項目から少しずつ始めてみてください。そして、書いたら必ず家族にその存在と保管場所を伝えておきましょう。エンディングノートは、あなたの想いを家族につなぐ、かけがえのない贈り物になります。

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